1/22,1/23と、やっと認定スクラムマスター研修を受けることができました。
講師はジム・コプリエン先生。
(ジム先生についての紹介が書かれている参考ページ: パターン・ムーブメントからアジャイル・ムーブメントへ:An Agile Way:ITmedia オルタナティブ・ブログ)
今回の講習でわかったことは、
- これがスクラムだ、といったものはない
- 自分がこれまで実践してきたのは青いピルのスクラムだった
ということです。(赤いピル、青いピルとは、マトリックスでモーフィアスがネオに選択を迫った薬のこと。ネオは赤いピルを選択した。)
スクラムとは方法論ではなく、「方法論を設計するためのガイドライン」であったりそのための「マインドセット」なのだと理解しました。
もちろん、方法論の骨格やはずしてはならないプラクティスがたくさんありますが、
- 何が正解かはケースバイケース。ただし、少なくともこうすべきではない。
- こうしている人もいればこうしている人もいる、メンバーや環境に合わせてうまくいく方法を探すべき。
といったモノも多くあります。
今回の研修では、正直、守破離の「守」のレベルである我々にとっては、モヤモヤする部分が多い感が多くありました。
しかし、それはそういうものなのであり、大事なのは、
- アジャイルマニフェストにある4つの価値
- 改善の精神
- 自己組織化
- リーンの考え方
などであり、それさえあれば、あらゆるプロジェクトで「うまくいく」方法論の設計やチューニングが可能、というのがジム先生のおっしゃりたいことなのかな、と理解しました。
このセミナーに参加する前に、私が欲していたものは、エクストリームプログラミングにあるような膨大なプラクティス群や、それを支援するツールの知識だったのかな、と感じます。
たとえば、リーン・スタートアップなどで最近よくいられるキャンバスといったツール群などもそれに類するものだと思います。
しかし、それが本質ではないのだな、ということが今回感じたことです。
書籍その他では、こうすればよい、これがスクラムです、という風にいわれているものもあり、もちろん、初心者としてはそちらから入る方が当然理解しやすいと思いますが、ジム先生はそれは青いピルのスクラムだ、と批判もされていました。
ジム先生の研修はそういった意味で大変自分にとっては気づきの多い研修でした。
いくつか心に残った言葉をメモしておきます。
- アジャイルは無駄。スクラムは無駄を排除する。
- アジャイルは型破り。型を破り続けるのがアジャイル。
- 不可能なゴールを設定するのが「改善の精神」
- ベロシティを100倍にしてください。
- PBIは要件ではない。対話が真髄。
- 「うまくいく」ものを探してください。答えは「無」です。
- 安全策をとることは「改善の精神」から外れる。
- 自己組織化しなければならない!!!!!!!
- 日本のアジャイルコミュニティを活用し、貢献してください。
- 日本の未来は貴方にかかっている。
先生のおっしゃることはかなり極端であったり過激な言葉も多かったですが、赤いピルのスクラムとはそういうことかな、と理解しました。
もっとたくさん予習して質問ができたら、もっとエキサイティングだったなぁ。
大変満足できた研修でした。
ジム先生、川口さん、永瀬さんはじめスタッフの皆様、研修で一緒になった皆様、ありがとうございます!