2013.01.25/技術メモ
ブレーンストーミングとKJ法

昨年、OpenCUにて、樽本先生が講師となり全6回のワークショップイベント、ビデオレクチャーがありまして、それらすべてを受講しました。

樽本先生は、

などの著書があり、特にアジャイルなUCD、UX設計の分野でとても知られる方です。

このうち第6回で実施したブレインストーミングの手法に沿って、ファーピースでは2度ブレインストーミングを実施しました。
樽本先生が教えてくださったブレインストーミングの手法とは次のようなものです。

  • 批判厳禁
  • 自由奔放
  • 質より量
  • 便乗歓迎
  • 「yes and」は魔法の言葉
  • 全員がペンをもってホワイトボードに向かう
  • どれが誰のアイディアだったのかわからないくらいぐちゃぐちゃに発散すること
  • 1時間100本を目標
  • 30秒に一個くらいを目標
  • KJ法で整理し理解を深める
  • Dot Votingで収束させる

はじめてやった時の実施時間は

  • 発散2時間
  • KJ法でのグルーピング1時間
  • 実現可能性や、収益性の面で採点をしたうえで、全員で投票 1時間

で、合計4時間となりました。

感想として、結果的に投票されたアイディアは、あまり突飛なものではなかったのですが、KJ法でより構造の理解が深まりましたし、ある程度全員がアイディアを出し切ったうえで、「やっぱりこれか」、という形で選ばれたものなので、意思統一ツールとしてもとても有用だと思いました。
そして、このブレスト結果をうけて、さっそくLean Startupのやり方に従い、次の日から顧客数社にアポをとってアイディアを話してフィードバックをいただきました。現状もそのアイディアは実現に向けて進行中です。

また、先週行った2回目のブレストは、

  • 発散 約 2時間
  • KJ法でのグルーピング 15分

で実施しました。

今回の文脈は直近ですぐに開発する内容ではないため、Dot Votingは行わず、プロダクトバックログに追加するのみとしました。
二度目の方はなかなか発散できなかったため、次のような手法で発散しました。これは、先日のSGT2013で角さん講師による「The New New Product Development with Lean Canvas」で教えていただいた手法です。

  • 1) 動詞を書き出す
  • 2) Empathy Map を書き出す
  • 3) それをもとにブレストで発散する

たとえば、まず、1)で

  • 犬がおしっこをもらす
  • 飼い主がサプリを選ぶ
  • 犬の年賀状を送る

といった犬または飼い主の行動を書き出します。

次に、2)の共感図では、そのシュチュエーションでの、

  • 見えるもの
  • 聞こえるもの
  • 考えるもの
  • 言っていること

などをみんなで書き出します。
共感図とは次のようなものです。

photo by marcfonteijn

そこから

  • ユーザーの困難体験を解決すること
  • ユーザーの体験をもっと豊かにすること

といった視点でアイディアを出す、という流れです。

結果的に52個のアイディアが出ました。
(樽本先生の話だと本来は200のアイディアが出てないといけないが… ; )
2回目ではKJ法にだいぶメンバーも慣れてきて、15分で終えることができました。KJ法で得られた構造は非常に理解を助けてくれると実感しましたし、ブレスト後、後日新しいアイディアも出てきたりしました。

いずれも、ブレストの効果を非常に実感できる結果となりました。
今後も活用していきたいと思います。

飾り(ドット)

どうしたらよいかわからない、まだぼんやりとしかイメージがない、
といった状態でもまったく問題ございません。
まずは無料相談にて、お気軽にお問い合わせください。

飾り(ドット・矢印)

まずはお気軽にご連絡くださいお問い合わせはこちら